Chronicle.

不随意と白昼夢について。

夏が終わる前に夏を終わらせた。

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毎日続けるという意気込みは確かにあったはずなのに、気が付けば一か月が過ぎてしまった。なんてこった。

一か月経つ間に夏が死んでいた。秋雨が続き、あんなに暑かったのが別世界か若しくは去年の記憶だった気にもなるくらい、季節が別の顔をしていた。

 

俺は夏を終わらせていた。着る予定もないのに浴衣を買い、その浴衣で真昼間の河原でビールを飲み、蜂に刺されかけた。伸ばして染めていた髪をバッサリ切った。仲のいい人たちと楽しく過ごした。温泉施設にも行った。酒を飲んで吐いた。自室でも吐いた。公園のオブジェに登って煙草を吸った。2、3日禁煙しては煙草を吸った。知り合いのバンドの解散ライブを見た。映画を見た。好きな映画のDVDを買った。 

満ち足りていた。

 

それなのに、気が付けばタオルケット一枚、窓を開けて寝たら風邪をひくような寒さが街にやってきてしまった。

 

 

夏が死んだ。

 

 

俺は夏から無事逃げ切れた。絵に描いたような真夏の日々を、大学生のうちにやってくる貴重な夏のうち一回を、無事にやりたいこととやるべきことを終わらせて過ごせた。

密度の濃い夏休みは、その名前に負けながら後半戦に突入する。

 

「セプテンバー、あいつにとってユートピア

「セプテンバー、私にとってユートピア

 

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九月が、ユートピアがやってくる。